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日本一に選ばれる


東武東上線「北池袋駅」から徒歩3分、北池袋の商店街の真ん中あたりに田幡畳店があります。私の嫁ぎ先です・・・。先日畳職人である主人が東海機器工業株式会社主催の畳の会で毎年日本でひとりに贈られる年間アワード賞を受賞してきました。

「これ金の畳?」「ゴールド畳?」美來は興味津々!畳1級技能士を合格して以来の表彰式だったそうです。大人になってから賞をいただくのってなかなか難しいことだと思うので、私も嬉しいです。

昔話ですが、冬羽がサッカー選手になりたいって思っているのと同じくいお父さんはどうしても畳屋さんだけにはなりたくなかった・・・だから畳から一番遠くに逃げたくてサンフランシスコへ逃げた(→遠くに逃げすぎ(笑))。でも、逃げたはずが戻ってきてしまった(笑)、結局人間は嫌で逃げ出すと振り出しに戻されるようにできていると話していました。でもサンフランシスコで過ごした10年の経験がなかったらアワード賞受賞できるような畳職人にはなっていなかったかもしれません。海外の人から見る畳は美しい、日本の美に見えるようです。

書道の作品を仕上げに入るときいつも思うこと・・・二度と同じ作品は書けない、一発勝負!この1枚に全てをかける!そう思いながら全身集中しますが、畳職人は同じものを6畳なら6枚、8畳なら8枚一寸もぶれずに全く同じように作らないとならない、それには集中力だけでなく技術が必要となる・・・。と聞かされたことがあります。畳もある作品のように感じました。

畳屋さんなので知人も友人も畳屋さんが多いのですが、畳の敷いてある部屋に行くとみんな畳を踏む癖があるようです。足の感覚で「このあたりが傷んでる」とか「これは縫い方が違ってる」とかわかるのでしょうね、おもしろい!私も筆を初めて使うとき墨のふくみがまだ浅いとかわかるのと同じなのかもしれないです。私はこういう人の手で何かを作ってそれが生活に生きていく・・・。手で何かが作れる人を尊敬してしまいます。冬羽が幼稚園の時にどんな難しい折り紙の本でも最後まで必ず読み取り完成させる力、そして手先の器用さはお父さん似ですねと言われたことを思い出しました。

手縫いでないと畳はだめなんだ!というこだわり派、材料となるい草も現地に行って確かめるという常に一番よい畳のことだけを考えて作る、そのために1日、2日3日徹夜してでも時間かけてお店にこもるという真面目さ。毎日毎日コツコツ努力をしていると必ず誰か見ていてくれるんですね。素敵な賞です、おめでとうございます。


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